CAREBOOK CASE STUDY

CAREBOOKの導入事例

CAREBOOKを通じた新たな地域連携を目指して

日本赤十字社 大阪赤十字病院

患者総合支援センター

副センター長兼医療連携課長 津田卓也 様
  • 一般
  • 緩和ケア
  • 400床以上

大阪赤十字病院は、2021年10月からCAREBOOK(ケアブック)の利用を開始し、大阪市内の急性期病院としてCAREBOOKを初めて導入しました。今回は、患者総合支援センター副センター長兼医療連携課長の津田様に、どのような目的でCAREBOOKの導入を決めていったのか、またCAREBOOK導入をきっかけにした新たな地域連携の在り方についてお聞きしました。

転院調整業務の効率化を目指してCAREBOOKを導入

インタビューにあたりまして、津田様のご経歴や現状の業務内容について教えてください。


患者総合支援センターのセンター長として、医療連携や退院支援、外来運営に関わる業務全般に関わっています。管理職の立場から部署全体の業務を見ていく仕事が多いですね。

ありがとうございます。今回、大阪赤十字病院様でCAREBOOKを導入いただいた際の経緯や狙いは、どのような部分にあったのでしょうか。


院内の転院調整業務が煩雑になっていたのを実感していたことが、CAREBOOK導入を考えたきっかけでした。
例えばとにかくFAXを送らないといけない、確認を全て電話でしないといけないとか、電話対応も担当者がいなかったりすると中々進まないこともあります。
また、同じ病院(大阪赤十字病院)からの相談なのに経験のある職員とそうでない職員で連絡の仕方が違うと、相談を受ける相手方の病院も困ると思いますし、そういった部分は前々から問題であると思っていました。そんな中でCAREBOOKの話を聞いた時に、こういったところの解決に使えるのではないかと思いました。


転院調整業務の標準化というところに、大きなメリットを感じていただけたのですね。
CAREBOOKの利用は、WEBツールを使って連携するという先進性やデジタル化の要素を持った取り組みだと思うのですが、そこに関して自院で導入準備をするときの問題や不安はありましたか?


もちろん院内システムの構築を新たにしなくてはいけないとか、院内での整理が必要であれば早く動けなかったです。ただこのCAREBOOKはWEBサイト上で利用できるので、スタートを早く切ることができました。
最初にそういった環境面での整備が必要なかったことが、スムーズに利用開始ができた要因であったと思います。

実際にCAREBOOKの導入が決まった後に、スタッフのみなさまにもお話しさせていただいた時の最初のご反応はいかがでしたでしょうか。


スタッフからはいいいんじゃないのと言う雰囲気はありましたが、一方でわざわざ情報を入力しなければいけないのかという意見もありました。ただ、今後は部署のルールとして全ての転院相談にCAREBOOKを使っていきましょうとは他の管理者とも話をしていたので、そこでスタッフも理解をしてくれたのかなと思います。
導入から半年が経ったいまでは、みんなCAREBOOKを使うのが当たり前になっていますね。

CAREBOOK導入をきっかけにした顔の見える地域連携の強化

大阪府内では、2021年8月に市立東大阪医療センター様が大阪府内で初導入をされたのに続き、2021年10月に大阪赤十字病院様が導入されましたが、最初の段階では後方連携病院様が広く網羅されている状況ではなかったと思います。そこからの立ち上げや導入は、どのように進めていかれたのでしょうか。


CAREBOOKのお話を伺った時に、絶対必要になるのは後方病院との連携であると感じました。その数が増えない限り、このシステムがスタンダードにはならないし、自院で使うにしても複数病院への打診が難しくなり、各担当者の業務改善にもつながりにくくなってしまいます。
そんな中で、大阪市内では大阪赤十字病院がまず先頭を切ってスタートする役割を担わせてもらうことは、後方病院さんとの連携に改めて力を注ぐ機会にもつながりますので、そういった背景からも各医療機関へのお声がけを始めて行きました。

実際に各後方病院様にお声がけいただいた際の反応はいかがでしたでしょうか。


すぐにやりましょうといってくれた反応の良い病院さんもあれば、今後は電話を使わない形での連携になるのかと疑問も持たれた病院さんもあり、反応はそれぞれでした。
ただ概ねの反応としては、CAREBOOKを使いながら良い利用方法を考えていこうとみなさんが思ってくださり、周辺病院との利用がスタートできました。


WEBに切り替えるというところで、従来の病院間での顔の見える関係性が変わってしまうのではないかという心配もあったと思うのですが、その点についての変化や影響があれば教えていただきたいです。


その点については、今まで電話でお話ししたり、顔を合わせたりしながら築いてきた関係の上でこのシステムを使っているので、問題はないですね。
このシステムを使うからこそ、顔の見える連携もより重要になってくると思います。
当院では年に一回は必ず、退院支援や医療連携の担当者で各病院にご挨拶に行ったり情報確認をしたりする中で、地域連携の運用自体をアップデートしていきました。
そういうところで、これまでも十分な連携は取れていたのかなと思います。ここについては、CAREBOOKを導入した後も継続してやっていくつもりです。

部署運営をする立場から感じるCAREBOOKの良さ

管理職の方の観点から見て、CAREBOOKを導入して良かった点があれば教えていただきたいです。


自分が見ていて良いと思ったのが、CAREBOOKの導入により部署内での業務分担もしやすくなるということです。
例えば、CAREBOOKへの入力作業やチャット連絡は事務職員が行い、看護師やソーシャルワーカーは患者さん・ご家族への支援など、より時間を割くべき必要な業務に取り掛かれるといったようなことがもう少し出てくればいいなと思います。

実際に転院調整をご担当されるスタッフの方々のお声として、CAREBOOKのご印象やご感想は何かおっしゃっておりますか?


やはり調整しやすくなったという声は出ていますね。あとは、データとしてはまだ取れていないのですが、感覚的には調整自体も早くなったと言うような声も聞きます。業務の手間も減っているようですし、否定的な意見はないように感じます。
また、以前はもっと電話の音が鳴っていた印象ですが、いまは電話の数はめっきり減っていますね。


津田様には、後方連携の病院様のみならず、近隣の急性期病院様にも機会があればCAREBOOKのことをご紹介いただいておりますが、それにはどういった狙いがあるのでしょうか。


今後、このようなシステムが複数同時に稼働し始めると、後方連携病院側がA病院からはこのシステムで、B病院からは他のシステムで…となってしまい、運用が煩雑になってしまいます。
各病院の連携にあたっては、大阪市の中でひとつのシステムを使って情報共有を出来る方が、全体としてのメリットがあるはずです。そういった意味で、大阪市全体でCAREBOOKのメリットを受けていくためにも、他の急性期病院側もそこに参加してもらった方が、今後このシステムを色んなところで動かすにあたっては良いのかなと思っています。

ありがとうございます。大阪府内では、各エリアで急性期病院の導入が進んだことで後方連携先も増えて、より広域に打診ができるようになっているのが大きな特徴です。
CAREBOOKをご利用いただいている急性期病院様からも、後方連携病院の候補が広くなっていくことでどんどん便利になったというお声をいただいております。より便利にご活用いただけるよう今後も努めてまいります。

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