CAREBOOK CASE STUDY

CAREBOOKの導入事例

東北地方で初導入。医療圏内における転院調整の基盤に

公益財団法人 星総合病院

医療支援部 総合相談課

法人医療支援部長補佐 別府様
医療ソーシャルワーカー 甲野藤様・三枝様
  • 一般
  • 400床以上

東北地方で初めてCAREBOOK(ケアブック)導入病院となった福島県の星総合病院様。「出口戦略」の一手としてCAREBOOKを導入いただきましたが、その後、郡山市内の多くの急性期病院で導入が決まるなど、地域とのさらなる連携強化にも繋がる結果となりました。今回は医療支援部の皆様にお話を伺いました。

導入の目的は退院支援・調整の強化と業務の負担軽減

CAREBOOK導入の背景を教えてください。


別府 様
当院は、これまでも郡山地域で積極的にコロナ感染患者を受け入れ、発熱外来やワクチン対策など、地域の皆さんが安心して生活できるように地域に根差した医療活動を行ってきています。しかし、新型コロナ感染症は病床数の削減などにより、救急の患者を受け入れられない状況や、入院を制限せざるを得ない状況など、病院経営にも大きな影響を及ぼしました。新型コロナ感染症が2類から5類へ移行後、急性期病院としてより多くの患者を受け入れていくための出口対策として退院支援を強化し、病床を効率よく稼働させていくことが求められていました。

とはいえ、入院してくる患者は社会的背景が複雑な方なども増えており、転院調整が困難を極めるケースも多くあります。転院調整業務の中心を担っている医療ソーシャルワーカー(以下、MSW)の残業も多く、業務過多が気になっていました。現場で患者やご家族の対応をしている間に架かってきた電話の折り返しを何本もしている姿を見て、どうにかこの状況を変えていきたいとも感じていました。そのタイミングでCAREBOOKのお話を聞く機会があったんです。聞いてみると、CAREBOOKは大掛かりなシステム構築の必要がなく、インターネット環境があればすぐ使えることがわかったので、まずは使ってみることにしました。

転院調整に係る電話の回数が月250回から89回までに減少

導入後の効果はどのように感じていらっしゃいますか?


甲野藤 様
電話に関しては、折り返し待ちや繋がらないことがかなり減りました。去年の夏に検証した際には、転院調整による内容で月250回近く電話のやり取りをしていたのが、CAREBOOK導入後は89回まで減ったというデータも出ています。チャットを活用することで、電話のすれ違いが減ったことが一番大きいと思います。

三枝 様
当院の場合は、新着のチャットが来たら自分の担当ではなくても一度チャットを開いて、内容を確認するようにしています。担当者がいる場合は担当者に声をかけ、急ぎの案件に関しては担当者が不在の場合でも返答可能な内容であれば、代わりに返答するという運用を取っています。これにより転院調整の日数が短縮できていて、非常に大きな効果が出ていると感じています。



連携病院からは、どのような反応がありましたか?


甲野藤 様
連携病院からの反応で最も多かったのが、書類が見やすくなったということですね。今までFAXだと文字が潰れてしまって読みにくい箇所もあったのですが、PDFを添付することで鮮明に見えるようになったり、今までコピーして配布していた書類がパソコンやiPadからも見ることができるので、院内での判定が早くなったと聞いています。

また、CAREBOOK導入をきっかけに、打診時に提供する情報についても意見交換をしやすくなりました。「本当はこういった情報をもらえると嬉しい」「リハビリサマリーも一緒に送ってもらえないか」などといった声もあり、連携病院側でも新しいツールに合わせて、転院調整業務や連携のあり方を一緒に考えてくれていると感じています。

別府 様
私たちの願いは、患者さんが最終的には自宅へ戻って生活できるようになることです。なので、当院から次の療養場所へスムーズにケアを移行できるように、情報提供の仕方を常に考えていかなくてはいけないですね。


星総合病院を機に、多くの市内急性期病院でCAREBOOKを導入

星総合病院様の導入をきっかけに、福島県郡山市内にあるほとんどの急性期病院でCAREBOOKを導入いただきました。その背景には何があったのでしょうか?


別府 様
郡山市内にある病院では、看護部長たちが定期的に集まって連携を強化したり、地域の医療問題に関してできることを模索したりしています。どの病院も入退院支援に力を入れて取り組まなければならないという課題を抱えていたこともあり、その日頃の関係性から、CAREBOOKを紹介したことが多くの急性期病院でCAREBOOKが導入されたきっかけになったのではないでしょうか。

私自身、福島県県中圏域の病病連携を強化して、地域で協力しながら住民の健康と暮らしを守っていきたいとの想いもありました。医療圏内で共通のツールを使用してやり取りを行うことは、そのことを実現する一助になるのではないかと思っています。



最後に、CAREBOOKの導入を検討されている病院へメッセージをお願いいたします。


甲野藤 様
CAREBOOKを導入することによって、今までの転院調整のあり方や院内の情報共有の仕方、連携病院に提供する情報の内容などを改めて考え直すことができましたし、連携病院とも転院調整をより良くしていくコミュニケーションをとるきっかけにもなりました。ITツールを使った転院調整と聞くと、難しい操作をイメージされるかもしれませんが、CAREBOOKは想像よりも簡単に使いこなすことができるツールなので、まずは気軽に使ってみていただきたいですね。

三枝 様
今まで電話とFAXで転院調整をしてきましたが、ツールの一つとしてCAREBOOKを取り入れて派生させていくことは、MSWの社会資源を活用することと同じではないかと思います。広い視野を持ってCAREBOOKのような新しいツールを使って退院支援を進めていくことで、MSWの業務にも新しい視点が入るのではないかと思います。

別府 様
今、医療DXが盛んになっていますが、多大なコストが発生するものが多いと思います。CAREBOOKは比較的手軽な価格で導入できるので、DXの取り掛かりとしては非常にいいツールなのではないでしょうか。多くの病院でCAREBOOKのようなツールを活用して効果を出すことができれば、診療報酬の算定やツールに対する補助金などにも繋がって、DXがより推進されていくと嬉しいですね。


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