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開設間もない訪問看護ステーションの管理者は、ぜひ特別管理加算ⅠとⅡの取得を目指してください。「特別な管理が行える看護スキルを持っている証(あかし)」と「加算がもらえる」という2つの大きなメリットがあるからです。つまり、質の高いサービスを提供して、きちんと売り上げている事業所といえるのです。

特別管理加算のⅠとⅡの違いは、分かりやすい言葉を使うと「ⅡよりⅠの方が難しい対応が必要」「ⅡよりⅠの方が高い報酬である」といえます。

医療保険の分野にも特別管理加算があるのですが、ここでは介護保険制度における特別管理加算について解説します。

◆急性期病院の看護師並みの知識、技術、緊張感

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特別管理加算は、医療の必要度が高い人であっても、訪問看護を利用して自宅で暮らしていけるようにするためにつくられました。かつては病院で行うことが当たり前だった医療行為を患者の自宅で行うことになるので、訪問看護ステーションが特別管理加算の取得を目指す場合、まず何をおいてもやらなければならないことは「看護スタッフの育成」です。

このサービスを必要としている患者は「重症」または「末期」です。看護師のちょっとしたミスでも患者のQOLは著しく低下し、最悪死亡してしまいます。特別管理加算に関わる業務も「介護」の一部ですが、訪問看護スタッフには、急性期病院の看護師並みの知識と技術と緊張感が求められます。

◆24時間の連絡体制と医療機関を確保しなければならない

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特別管理加算を取得するには、「特別管理体制に係る届出書」を都道府県に提出しなければなりません。そのためには訪問看護ステーションの機能アップをはかっておかなければなりません。

①24時間常時連絡できる体制を整備している、②特別管理の対応が可能な職員体制・勤務体制を整備している、③病状の変化や医療器具の取り扱いなどにおいて医療機関と密接な連携体制を整備している――ことが求められているのです。

①は「24時間連絡が取れればよい」ということなので、訪問看護ステーションでは「携帯当番」を決めて、退勤後の看護スタッフに携帯電話を持たせる必要があります。ただ「患者から夜中にSOSの電話がかかってきて、その電話を受けた看護スタッフが救急車を手配して終わり」になるはずもないので、やはり「患者のところに24時間かけつけることができる体制」も整えておく必要があるでしょう。

③については、訪問看護ステーション管理者は、患者の急変時に訪問診療をしてくれる診療所医師や救急搬送先の病院を確保しておかなければなりません。

◆Ⅰはがんや気管切開の患者が対象

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特別管理加算Ⅰでは、対象となる患者を「特別管理」した場合に、1カ月につき約5000円の報酬がもらえます。 対象となる患者の状態は次の通りです。

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①の患者は、末期のがん患者で、抗がん剤や医療用のモルヒネなどの投与を受けています。②気管切開をしている患者は、全身がまったく動かない状態にあることも珍しくありません。感染予防の管理は厳格に行う必要があります。

医師が訪問看護ステーション宛に発行する訪問看護指示書に「こうした状態のために特別管理が必要である」と記載されている必要があります。さらに訪問看護ステーションは業務を「計画的な管理」のもとで行う必要があります。

厚生労働省は「計画的な管理の仕方」について、留置カテーテルの事例を用いて具体的に示しています。それによると「留置カテーテルからの排液の性状、量などの観察、薬剤の注入、水分バランスの計測等を行うこと」です。仕事を指示する管理者も、現場で仕事をする看護スタッフも、かなり大変な作業をしなければならないことを覚悟しておく必要があるでしょう。

◆Ⅱは透析や人工肛門、深刻な褥瘡の患者が対象

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特別管理加算Ⅱでは、対象患者ごとに1カ月につき約2500円の報酬が支払われます。 対象患者の状態は次の通りです。

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この記事の冒頭で、「ⅡよりⅠの方が難しい対応が必要」と述べましたが、その「Ⅰよりは難しくないⅡ」であってもこれだけ重い患者へのケアが必要になります。

「利益」だけを考えると「1カ月に2500円増えるだけ」では割に合わないと感じるかもしれません。管理者には「使命感」を持つことが求められるでしょう。

◆報酬をきちんともらうことも大切です

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以上みてきたように、特別管理加算を得る訪問看護では「特別なこと」をしなければなりません。訪問看護ステーションの管理者は「看護スタッフに特別なことを『すべて』『完璧に』行わせる」必要があります。もし何かが欠けていると、加算がもれえないということになります。

例えば、特別管理加算Ⅱの「点滴注射を週3日以上行う」ケースですが、医師から「点滴注射は週3日以上行う必要がある」という指示を受けているか確認する必要があります。また、点滴注射を行った後に、医師に報告する必要があります。さらに、そのことを訪問看護記録書に記録しておくことも求められています。

書類の作成まで行って、ようやく「すべて」を「完璧に」行ったことになるのです。特別管理加算を取得している訪問看護ステーションは、事務処理能力も高い事業所であるといえるのです。

 

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