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緩和ケアと聞くと終末期に行われるものと認識されがちですが、がんと診断されてから早期の導入が推奨されていますよね。早期に導入することで生存期間が延長されたデータもあるくらいです。

在宅緩和ケアでは、心身の苦痛を取り除く緩和ケアを病院と同じように自宅でも受けることができます。家族の介護負担の軽減や死別後のケアも、在宅緩和ケアおいては非常に重要です。

今日は在宅緩和ケアについて、私の体験談を交えなからお話したいと思います。

◆訪問看護における緩和ケアとは

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在宅緩和ケアでは、心身に降りかかる痛みや食欲不振、不眠といった苦痛等の軽減に努めます。点滴も指示があれば訪問看護師が施行できますし、病院と同様の処置が住み慣れた環境でもできるということが、訪問看護最大の利点と言えますね。ただ、ご家族にもある程度医療処置に慣れて頂く必要があります。

医療行為の他にも、保清面や褥瘡予防、排泄面の援助もあります。その方の好みや状況に応じた方法で行えることも在宅の特徴の一つです。

また、利用者さんのメンタルサポートも重要な仕事です。住み慣れた自宅とはいえ、状態のよくない時などは閉塞感を感じる時もあるようで、膝を突き合わせてしばらくお話を伺うこともあり、時にはお話が尽きず予定の訪問時間を超過するようなことも。次の訪問先に迷惑がかからないように注意が必要です。

◆60代肝臓がん末期の利用者さんとのエピソード

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その方は60代で肝臓がん末期の状態でした。緩和ケア病棟に入院していたのですが、半ば強引に退院してきたようです。独居で食事もろくに入らず、室内を歩くのもやっとで、急きょ訪問看護導入となりました。少し頑固で気難しい方で、倦怠感、疲労感は一目瞭然なのに、そんなことは一言も口に出されませんでした。あれこれ聞くと怒り出す始末でした。 初回訪問時いきなり「今はヘルパーさんの時間で僕は今から食事するんだよ、出直してよ」と言われました。再訪問すると自分の趣味のギターの話を初対面の私に熱っぽく語ってくれました。

点滴が終わると煙草を吸いたいから外に連れて出てくれと頼んで来ました。煙草なんて体によくないことは百も承知です。しかし余命わずかな状態、好きな家で好きなことをして残りの時間を過ごさせてあげたい・・・と彼の体を支え外に一緒に出ました。海風強く、煙草の火もなかなか付かずおまけに寒かったことを今でも思い出します。でも煙草を吸っている横顔はとても穏やかでした。

その翌々日、彼は元の入院していた病院を受診し、そのまま緩和ケア病棟に入院になられました。しばらくして彼が亡くなられたという知らせが病院から届きました。彼が自宅に帰ったのはたった数日間で、自宅で最期を迎えることはできませんでしたが、彼にとっては何よりも貴重な三日間だったと思います。

私は彼に教えてもらったザ・ロネッツのビーマイベイビーとギターと海風の当たるあの家の風景を忘れることはないでしょう。利用者さんにとってその一日は何ものにも代えがたい貴重な時間です。

「今」できることを逃さず援助していく必要があると学ばせてもらいました。

◆70代胃がん末期利用者さんの奥様とのエピソード

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続いて、70代男性で胃がん末期の方のお話をします。

食事も入らない為点滴目的で訪問看護開始になり、奥様が介護されていました。点滴をし始めると体調も少し良くなり、一時点滴を中止して様子を見ることになりました。そうなると、奥様にしてみれば訪問看護の目的や利用方法がよくわからず、「点滴しないなら、訪看さんは何しにくるんですか?」と仰っていました。

しかし、再び食事が入らなくなり、日単位で最期を迎えるであろうという状況になりました。奥様に今のお気持ちや困ったこと、手伝えることはないかできるだけじっくりと話を聞くようにしていました。吸引の必要性も出てきたのですが、奥様は吸引に対して消極的でした。私は看護師として必要であると考え提案するも、奥様からの同意がないため施行できず、これでよいのかとジレンマを抱えていました。

そしてある朝、その方の死亡を告げる連絡が入ったのです。すぐにエンゼルケアに伺おうとしましたが、「訪看さんは吸引、吸引ばっかり言ってたから(来てもらわないで)いいです。」と家族が言っていたことを診療所のナースから伝えられました。私はショックを受けました。よい関係性が築けておらずよいケアも提供できていなかったのだと反省もしました。

しばらくして奥様からお支払いのことで電話を頂きました。私はお参りにお伺いさせて頂くことにしました。奥様がどんな対応されるのかドキドキしてお伺いしたのですが、奥様は最期の状況をたくさんお話しくださいました。孫まで含めた家族全員で息を引き取るのを見届けた、亡くなった時は悲しい気持ちよりもやり尽くした感が一杯で「バンザイ!」と言いたかった、吸引は病院で見て本当に苦しそうだったから、ずっとしたくないと思っていたなど・・・。

私が十分お世話できなかったことを詫びると、奥様は「そんなことはない、私の時もお願いしますね。」と言って下さいました。 そんな奥様の思いを聞けたことは良かったのですが、思いに応えたケアができなかったことは今も後悔と反省の感で一杯です。

在宅では対象との距離が近いのでより望みに応じたケアができるのですが、その思いを正しくキャッチするアンテナは常に張り巡らせておかなければなりません。

◆「あなたに来てもらってよかった」がやりがいに繋がる

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在宅ではできるだけ普段通りの生活ができるよう援助していきます。それは訪問看護師の裁量にかかっていると言っても過言ではないでしょう。新しい知識を常に取り入れつつ、今後起こりうる状況にも目を向け、対処法や安楽に過ごせる方法を提案して行くことも必要です。

その方に本当に必要なケアを提案するには、良好なコミュニケーションを取ることがポイントです。不安を傾聴し受け止め、安心感を与えるような声掛けもしていかなければなりません。言動には慎重さが求められます。

思い悩むことも多いですが「あなたに来てもらってよかった、ありがとう」と言ってもらえると、とてもやりがいを感じることもできます。

 

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