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超高齢化社会を迎え、病気や障害があっても、自宅で自分らしく過ごしたいと思う人は年々増加しています。治療のため入院し、落ち着いたら自宅での療養を選択されます。

入院中、できるだけその人らしく生活していただけるよう看護計画を立案しますが、スペースは限られています。

しかし、在宅はその人が送ってきた人生がそこにあります。 その人らしい生活をサポートするため、実際に病棟看護師から訪問看護師に転職してみて感じた感覚の切り替えをお伝えしたいと思います。

病棟看護師における仕事内容

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病棟では、看護計画に沿ってその日に担当する患者さんの業務調整を行い、1日の流れを組み立てます。入院・検査・処置・手術・退院指導など突発的に入ることが多く、走り回っている感じでした。おそらく患者さんから声をかけにくい状況があったと思います。訪室すると待っていたように話が長くなります。途中で切り上げ、仕切りなおすこともありました。

ターミナルの方もおられたので腰や足をさすっては離れ、また戻ってさする…といった感じでした。不安に痛みに苦痛に寄り添い自分ができることは何かと常に思いながら看護をしてきました。

そして、在宅に移行するときは、上手く調整できる方もいますが、調整に日数がかかることがあり、時期を失ってしまい自宅に帰ることができずに亡くなった方もいます。もう少し、どうにかできなかったかと考えてしまう時もありました。

病院の中で、患者さんに多職種が関わりますが、一番密に関わるのが看護師です。ですから患者・家族指導を含め看護は看護師がするという観念で仕事をしてきました。

病棟看護師から訪問看護師に転職したきっかけ

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まだターミナルの時期に在宅に戻ることが一般的ではなかった時ですが、幼馴染が、がんを患い、治療継続が困難な時期となり転院してきました。何度か入退院を繰り返しましたが、最終の退院時は胃管を挿入しドレナージを行い、IVHポートより高カロリー輸液を行っていたため、病棟看護師が訪問看護の必要性を本人と家族に説明し依頼しました。

両親・妻・子供たちに囲まれていますが、本人から「訪問看護師がいるのは一時的な時間であるため何かあったときにどうしたらいいのか」という不安を聴いていたので、友人として仕事が終わってから様子をみに行っていました。よく知っている家であるため抵抗もなく、病院の延長線の感覚でみていました。

看取りは病院となりましたが、1年後友人の母より、「あの時はなんでこんな具合の悪い人を帰したのかと病院を恨んだが、今となってはみんなが一緒に居られて良かった」という言葉を聞いたときに、ほっとしました。

そんな経験から在宅に少し興味はありました。徐々に退院調整に関わることも多くなってきたものの、積極的に転職を考えることは無く、最後まで病院勤務であろうと考えていました。 事情があり病院を退職し、施設の看護師として就職をしたのですが、訪問の人員が不足しているので手伝ってほしいと依頼があり、移動になりました。異例な展開ではあったのですが、あまり抵抗を感じずに訪問看護に関わりました。

訪問看護師における仕事内容

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訪問看護のサービス内容は、病状の観察・療養上のお世話・褥瘡の予防処置・医療機器の管理・医師の指示による医療処置・認知症ケア・介護予防・ターミナルケア・リハビリテーション・ご家族等への介護支援などを行います。病院のような特殊な検査や治療は有りませんが、訪問診療の主治医によっては在宅での医療処置の幅が増えることはあると思います。

一件一件訪問して看護ケアを行うわけですが、都市部では移動手段として自転車の利用が多く、地方では移動距離が長いため車を利用します。車の運転は苦ではなかったので幸いでした。

最初は先輩の訪問看護師に付いて同行し、場所とケアの内容を確認します。一人で訪問が可能と判断されてから独り立ちとなりますが、人員不足と看護師歴が長いことからか、2回目の訪問から独り立ちとなりました。

やはり病院とは勝手が違い、限られた時間の中でケアし、次に移動すること、在宅にあるものを使用すること、明らかな病状の変化ではないが気になるときどうしたらよいか、新しい傷が出来ており物品が何もないときにどうしたらよいかなどがありました。病院であればすぐに対応できることであり、少し時間をおいて様子を見に行くこともできますが、そこは在宅であるため細かな事からどのように対応したらよいか先輩や管理者に連絡して、一つ一つ相談していきました。

訪問看護師へ転職する際は感覚の切り替えが必要

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病棟看護と訪問看護の違いは、生活の場で看護を提供することであり、訪問看護師単独でケアすることです。

介護保険や医療保険によりそれぞれの時間枠が違いますが24時間の中で看護師が関わる時間の多くは30分から90分の間です。それ以外の時間は家族がケアすることになります。また、独居の方も居ます。ステーションに医師はいません。単独で観察し見逃してしまうのではないかという不安などが訪問看護に対して敷居が高く感じられるところだと思います。

しかし、実際訪問看護を行ってみて、時間は限られていますが、訪問の時間内は中断することなくしっかり関わることが出来ました。

最初に手ごたえを感じたことは、介護力が弱くオムツ交換をしたことがない妻のもとに、右半身麻痺の夫がバルンカテーテルを挿入されたまま帰宅したケースです。この夫婦は体格差が大きく、体の大きな夫を小さな妻が世話をします。便がゆるいため排便コントロールとオムツ交換の指導を行い、上手くできないところの指導を重ねました。麻痺側の下肢が脱力しているため上手く体位変換が出来ず拭き残しがあったり、シーツを汚染したり、何度も体の向きを変えたりしていたので妻の疲労感が見られていました。

訪問看護師である私は、自宅にあるビニールやクッションなどを利用して介助を行い、本人にもつかまる場所を指示し二人で協力してねと声を掛け、妻が大変と感じるところから指導した結果、妻は「だんだん上手になってきた、これなら家に居られるわね」と言い、夫は安堵の表情になりました。この夫婦の場合、妻が介護力を身に付けないと疲労困憊して、本人の自宅で過ごしたいという願いは叶わなくなっていたということです。

病棟では『看護師が』手際よくオムツ交換をします。退院時の指導ではポイントを説明して1~2度デモンストレーションをし、間違った当て方をしなければ良いという感じでした。在宅では『家族が』オムツ交換をします。訪問時に手際よく看護師が交換してしまうのは簡単ですが、訪問時に排便するとは限りません。

家族ができるように、家族が看ていけるように指導をするという感覚の切り替えが大事なのだと思いました。この切り替えができてから、医療処置後や症状の変化・ターミナルの時期の変化など、看護師がいない間どこを気にかければよいのか、何をしたらいいのかという事を伝えることが出来、家族や本人の安心につながりました。

在宅では長い時間介護・看護に携わっているのは家族

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訪問看護では、極めてプライベートな自宅という場所でその人らしく生活を送るためにセルフケア・家族ケアの指導を行います。どのような希望があるか、どのような提案ができるのか、どのように寄り添うことができるか相談していくことが必要です。

自宅で過ごせて良かったと言っていただけることが訪問看護をする上で心の支えとなりました。実際の訪問は一人ですが、同僚や上司に相談しながら対応していたので、一人の責任を重く感じる事はありませんでした。

病院では長い時間看護に携わっているのは看護師であり、在宅では長い時間介護・看護に携わっているのが家族です。そこを分かっていただくと感覚の切り替えがしやすいのではないかと思います。一歩足を踏み出してはいかがでしょう。

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