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「なかなか黒字にならない」「資金繰りが苦しい」

そんな悲鳴を上げている訪問看護ステーションは少なくないのではないでしょうか。厚生労働省も「低い事業利益率のもと借入金が困難になっている」訪問看護ステーションの存在を認め、危惧しています。

経営が上向かない理由は様々ありますが、「報酬が高い仕事をしない」ことも要因のひとつです。「報酬が高い業務は仕事の大変さと比べると割に合わない」と取り組まない事業所がありますが、それでは売り上げは上がりません。

ここではさまざまな「加算」について紹介しますが、お看取りについては別の記事で詳しく紹介するので、ここでは取り上げません。

スタッフの「時給」を知っておこう

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「介護報酬が高い仕事をしましょう」と言うと、もうけ主義者のように感じてしまうかもしれませんが、そうではありません。社会で必要とされ、大変な業務内容なので高い報酬が設定されているのです。ですので、報酬が高い仕事に取り組むことは、社会貢献につながるのです。

介護報酬を考えるときに、管理者が同時に頭に入れておかなければならないのは、スタッフの人件費です。人件費は、具体的な数字で知っておく必要があります。事業所が従業員に支払う「給料」だけが、人件費ではありません。事業所は従業員の社会保険料を負担していて、これを足すと「人件費は給料の1.2倍ぐらい」になります。

つまり、年収500万円の訪問看護師の人件費は600万円にのぼるのです。では、人件費600万円の「時給」はいくらになるでしょうか。1年の休日数が120日の場合、勤務日数は245日になります。1日8時間勤務だと年間1,960時間働きますので、これで600万円を割ると時給が算出され、その額は3,061円です。

しかし年収500万円(=人件費600万円)の訪問看護師に、すべての勤務時間において1時間当たり3,061円の売り上げを上げてもらっても、その訪問看護ステーションは黒字になりません。事業所の事務所の家賃や光熱費などが発生するからです。

「30分以上1時間未満」の訪問看護の介護報酬は、およそ8,000円となっています。つまり59分の訪問看護業務の売り上げは約8,000円ということです。この金額だけを見て「高い」と感じる管理者は、もっとコスト意識を磨かないとならないでしょう。

この「59分の訪問看護」をするためには、訪問看護師は事務所と患者宅を往復しなければなりませんが、この移動時間には売り上げは発生しないのです。また、この「59分の訪問看護」を行うと様々な書類を作成しなければなりませんが、その時間も売り上げはゼロです。

管理者は、スタッフ1人ひとりの人件費を時給に換算して頭に入れておき、売り上げが上がる仕事とおカネにならない仕事を区別しておさえておく必要があります。

夜間または早朝は25%アップ

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介護報酬が高い業務のひとつに、夜間看護と深夜看護と早朝看護があります。夜間は18時~22時、深夜は22時~翌6時、早朝は6時~8時です。報酬は、夜間と早朝は25%増し、深夜は50%増しになります。

つまり通常の時間帯における59分の訪問看護業務が約8,000円ですので、これが夜間早朝は10,000円に、深夜は12,000円になります。

こうした時間に訪問看護師を働かせると、事業所は割増賃金を支払わなければなりません。つまり人件費も上昇してしまうので、介護報酬の上昇分がそのまま事業所の利益になるわけではありません。

しかし、患者目線に立って考えてみてください。夜間、早朝、深夜も来てくれる訪問看護ステーションと、昼間しか来てくれない訪問看護ステーションでは、どちらが頼もしく感じるでしょうか。「大変な仕事」「難しい看護」は、売り上げに貢献するだけではなく、「評判=ブランド構築」にもプラス効果があるのです。

2人以上で訪問すると報酬は1.5倍

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訪問看護業務を1人で行うことが難しい場合、2人以上の複数人の看護師で対応すると、報酬が増えます。これを「複数名訪問看護加算」といいます。30分未満では約2,500円、30分以上の場合は約4,000円もアップします。

例えば、通常の1人で行う30分未満の訪問看護業務の単価は約4,600円ですので、2人の看護師で仕事をすると、これがおよそ1.5倍の約7,100円になります。

30分以上1時間未満の訪問看護では、1人だと約8,100円ですが、2人で行けば約12,000円になります。

もちろん、1人で十分なのに2人で訪問することはNGです。「複数名訪問看護加算」を請求できる条件は次の通りです。

必ず利用者または家族の同意を得ていなければならない

利用者の身体的理由により1人の看護師では仕事が難しいケース、または、利用者が暴力行為、迷惑行為、器物破損行為などをする場合のいずれか

訪問看護師を2名派遣して、売り上げが1.5倍では割に合わないと感じるかもしれませんが、そこが管理者の「腕」の見せ所になります。業務スケジュールや勤務シフトを上手に組むことで残業をさせることなく2名派遣を実現させましょう。

1時間30分以上の長時間看護

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訪問看護の介護報酬では、「1時間以上1時間30分未満」が最長とされています。報酬は約11,000円ですので、時給に換算すると「11,000~7,333円」となりかなり「割が良い仕事」といえます。

しかし「1時間以上1時間30分未満」の仕事が依頼されることは滅多にないでしょう。というのも、「1時間29分の看護が必要であれば、もう入院させた方がいいだろう」という判断が働くからです。

とはいえ、国は「患者を病院から在宅へ」という方針を強力に推し進めているので、10年前であればとても退院させられなかった患者がどんどん自宅に戻されています。そこで訪問看護でも1時間30分を超える業務が可能になりました。これを「長時間訪問看護加算」といい、1回につき約3,000円が加算されます。

仮に2時間の訪問看護を行えば約14,000円(11,000+3,000)となるのです。時給換算すると約7,000円ですが、この2時間業務には移動時間が含まれませんので「効率的な売り上げ方法」といえるでしょう。

「売り上げ至上主義」ではない売り上げアップ法

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訪問看護に限らず、医療や介護の現場ではおカネの話がタブー視されています。またもちろん、売り上げを重視しすぎる訪問看護ステーションは良くない事業所といえるでしょう。 しかし夜間業務や重症者の看護を引き受け、その「大変料」として報酬の加算を受け取ることは、むしろ推奨されるべきでしょう。そして、大変な仕事をして、利用者から「加算額は妥当」と評価される訪問看護ステーションしか、今後は生き残れないでしょう。

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