028_0_pixta_12896085_m

国はいま、高齢患者を医療機関から在宅医療に移す政策を強力に推し進めています。その流れの中で、訪問看護への関心が高まっています。病院や診療所に勤める看護師の中にも、訪看への転進を考えている人がいると思います。訪看NSのキャリアップは比較的単純で、「患者宅に赴くスタッフ訪看NS→訪看ステーションの管理者→訪看ステーションの経営者」という順番にステップアップしていきます。

ここでは管理者に焦点を当てて、この職に就くために必要な資質についてみてみます。

資質①なにより地域について知っていること

028_1_pixta_25295244_m

訪看ステーションの管理者に求められる資質で最も重要なのは、地域にある医療・介護資源との連携です。地域資源とは具体的には、①病院や診療所、②特養やデイサービスなどの介護施設、③ケアマネの事業所、④地域包括支援センター、⑤都道府県や市町村、警察などの行政、⑥町内会や民生委員など地域のリーダー的住民――の6者になります。

この6者に人脈を持っている訪看ステーション管理者は、業務を円滑に運ぶことができるでしょう。逆に、地域とのコネクションがまったくない管理者は、訪看ステーションの運営に苦労することは間違いありません。

訪看の仕事は地域資源からの要請によって生まれるからです。

①の病院と診療所との連携については、次の章でみます。②③④はいずれも「介護系」ですが、なぜこうした事業所とのお付き合いが必要かというと、訪問看護サービスを受ける人の多くは介護を必要としている人だからです。「介護が介入しない訪看業務はない」といってもいいすぎではありません。

介護系事業所が訪問看護を必要とする以上に、訪看NSは介護職の支援が必要になります。また看護師はともすると介護の人たちに「指示」をしがちで、それが介護職の反感を買うこともあります。なので、訪看ステーションの管理者は「介護あっての訪看」という低姿勢で介護職と接する必要があります。

また、訪問看護業務は、行政の厳しい監視下に置かれています。そこで管理者は、都道府県、市町村、保健所の各担当者とは、最低でも名刺交換をしておく必要があります(⑤)。さらに訪問看護の現場は「地域」ですので、患者が住んでいる地域のリーダー的な住民の名前と住所くらいは知っておいた方がよいでしょう(⑥)。

資質②主治医との緊密な連携

028_2_pixta_21718842_m

例えば診療所の医師は、患者は具合が悪くなれば自らの足で診療所に来てくれるので、地域資源に頼らなくてもある程度は仕事ができます。

しかし訪看NSが仕事をするには、必ず医師の訪問看護指示書が必要になります。いくらひとり暮らしの高齢者が訪看ステーションに「訪問看護に来てください」と依頼をしても、医師が訪看ステーションに「訪問看護が必要なので、この高齢者のところに行ってください」と指示しなければ、仕事を行うことができないのです。

つまり訪看ステーション管理者は、患者の満足度を高めるだけでは足りず、患者を紹介してくれる病院や診療所の医師から信頼される必要があるのです。そのためには「顔の見える管理者」になる必要があります。「できる管理者」と呼ばれるような人は、専門や出身大学などを記載した地域の医師の名簿を独自に作成しています。

資質③経営者としてのマインドとスタッフ管理

028_3_pixta_22224111_m

訪看ステーションの管理者は「数字」と「おカネ」に強い方がよいでしょう。この2つは、管理者がこれまでの看護業務の中で教わってこなかった分野ではないでしょうか。しかし管理者になった以上は、訪看ステーションの売り上げに責任を持たなければなりません。経営者と同じビジネス感覚が必要になります。

もちろん売り上げ至上主義に陥ってはいけませんが、しかしそれと同じくらい赤字事業所にしてもいけません。在宅の患者から「おカネ」をいただくことと、訪看スタッフたちに「おカネ」を稼いでもらうことは、いずれも管理者がやらなければならない仕事です。

またスタッフの労務管理も管理者が行わなければなりません。労務管理とは、単に勤務シフト表を作ったり、決まった休日を与えるだけではありません。気持ちよく、やりがいを持ち、健康に、安全に働いてもらうことが、労務管理の本分です。

法律が定める管理者とは

028_4_pixta_23634113_m

小規模な訪看ステーションは、「経営者=社長」が「管理者」を兼ねている場合がほとんどです。法律的には、訪看ステーションは2.5人いれば開設することができます。つまり最少メンバーは①社長=管理者の看護師、②正社員の看護師、③毎日半日勤務パートの看護師の3名となります。

看護師のほかにも、保健師は管理者になることができます。准看護師やOT、PT、STは管理者になれません。助産師は例外的に管理者になることができます。

では法律が定める「管理者の責務」を紹介します。★は社長を兼務している管理者の責務です。

訪問看護の提供★訪問看護の質の評価★厚生労働大臣、知事の指導・助言を受ける★
職員の確保、勤務体制の確保★各種届出★知事の命令への対応★
職員の研修★市町村の保健・医療・福祉との連携★不正な保険給付を受けたときの市町村への通知★
患者への不正な療養費支給があったときの全国健康保険協会などへの通知★職員への配慮と、適切な訪問看護への配慮職場の衛生管理
適切な訪問看護の管理訪問看護計画書・報告書の管理

現場の訪問看護業務をこなしている管理者は、こうした管理者としての仕事も処理していかなければなりません。

おわりに

028_5_pixta_16465791_m

訪問看護ステーションの管理者に必要な資質は「あまり本来の看護とは関係がないこと」が多いことにお気づきでしょうか。このことは「管理者が本来の看護業務について熟知していることは当然」という大前提があることを意味しています。

現在医療機関に務めている看護師で、将来訪看に進みたいと考えている方は、いまの仕事を着実にこなすことが訪看管理者への近道かもしれません。

【退院調整をもっと効率的に!!ITツールの開発にあたってご意見募集中☆】

〜以下にご協力頂ける方にはクオカード3000円分を贈呈いたします〜

弊社では、退院調整において病院の地域連携室の担当者が、
受け入れ可能な施設や訪問看護ステーションを見つけるために多大な時間と労力をかけていることに課題を感じ、
それを解決するために誰でも簡単に使えるWEBサービス「ケアブック地域連携」を開発しております。

在宅療養・施設・転院などの退院調整を支援し、
リリース初期では在宅療養の中でも訪問看護ステーションの調整に特化したサービスを想定中です。

そこで退院調整に関わる看護師やソーシャルワーカーなど地域連携室にいらっしゃる方のなかで、
一度弊社の開発製品についてご説明していただき、ご意見をいただける方を募集中しております!!

場所については、ご都合のよい最寄り駅等を
ご指定いただきましたら、その周辺のカフェ等でセッティングいたします。
お時間は30分〜60分程度を予定しております。

◆ご協力いただける方には3000円分のクオカードプレゼント
◆場所の都合上、東京、神奈川、千葉、埼玉在住の方限定とさせていただきます

ご協力いただける方は以下のフォームに必要事項をご入力の上、ご送信ください。