017_0_pixta_7256067_m

一般の方は、褥瘡なんてそんなに簡単にできるものじゃないと思っています。そのことが在宅看護では大きな問題となってくるのです。訪問看護が介入し、さまざまなケアをとおしていくことで、褥瘡の予防や褥瘡の悪化を防ぎ、改善していくことにつながることが少なくないのです。

訪問看護での褥瘡ケアのポイントについてお伝えしたいと思います。

予防1 – 皮膚の観察

017_1_pixta_23670566_m_2

皮膚の観察は、褥瘡予防のためには最も重要なことです。訪問の際は、バイタルサイン測定しながら、全身状態の観察を行っていきます。忘れがちですが、手足先など末梢の循環状態の確認も重要なポイントです。抹消の循環が悪いと、より褥瘡形成しやすい状況となっています。

その後、オムツ交換など排泄状況を確認しながら、皮膚状態を直接観察していきます。一般的に仙骨部や大転子部など骨突出部位は褥瘡好発部位とされています。やはりこの部位は重点的に観察していく必要があります。

観察のポイントとしては、皮膚の色です。赤みがかっていたり、暗赤色となっている部位があれば、褥瘡へと移行してしまう可能性が大です。また、浮腫がみられる部位もそうです。

大きな変化がなければ、気づかないようではだめです。小さな変化を見逃さないような観察が大切です。また、継続した観察が褥瘡の悪化防止につながっていきます。DESIGN-Rなどの評価を用いて、継続した診断も行っていく必要があります。

予防2 – 体位変換

017_2_pixta_23670566_m_3

褥瘡予防のポイントは、体位変換です。病院では職員が定期的に行うことができますが、在宅では介護者の負担も大きいので、定期的に行うことは意外と難しいのです。そのため、介護者(利用者様ご家族等)への指導が必要になります。

介護者への指導の中心となってくるのは、患者様に対しては、良肢位を保持しながらの安楽な体位ができること、介護者に対しては、そのことが負担なくできるような介護時の姿勢や介護用具の使用法です。

体格の大きい男性の患者様だと、女性の介護者だったらきちんと側臥位にすることは大変なことです。そのため、仙骨部や踵部に褥瘡ができやすくなってしまいます。エアマットや体圧分散マットなどの介護用品を利用することも大切ですが、介護者が安全に負担なく、体位変換ができる方法を指導していくことが重要なのです。

シートを利用することで、体をベッド上部に簡単に移動できるようにする、体位変換時の介護者の体重移動方法などを指導していきます。そのことだけでも、ずいぶん体位変換の負担が少なくなってきます。

予防3 - 栄養管理

medical01

栄養状態が悪いと、褥瘡もなかなか治りません。採血データでの栄養状態の確認が必要になってきます。血中タンパク質、アルブミンは正常値範囲であっても低値であることが多いです。これらの改善が、褥瘡治癒に向けて欠かせないことです。

介護者に食事摂取状況を聞いても、「ちゃんと食べてます」と言われることも少なくありません。それぞれの人から見ての基準量には差がありますので、実際の食事の場面を確認できるのが一番です。

食事摂取量を把握することで、栄養状態を改善する方法を検討できます。摂取量自体が少なく、食事形態に問題がある場合は食べやすい形態を考えていきます。どうしても食事だけで十分な栄養素を摂ることができない場合は、栄養補助用のゼリーやドリンクなどと併用することも検討していきます。

食事は毎日のものです。介護者の負担になるようなものを使うと、継続しての栄養管理はできません。介護者との相談も大切なことになってきます。

治療

017_4_1088aa09e641e2c43523e6049a839d34_s

褥瘡の治療において最も重要なことは、皮膚の保清です。褥瘡好発部位はどうしても排泄物で汚染されがちな部位です。毎日必ずボディソープで洗浄し、微温湯できれいに洗い流すことが大切です。

また、皮膚の乾燥も新たな傷を作ってしまう原因にもなりますので、洗浄後の十分な保湿も大切です。そのうえで皮膚状態をしっかりと観察し、状態に応じた処置を行っていきます。

例えば、体位変換後30分以上も消失しない皮膚の赤色変化。これは褥瘡へと移行してしまいますので、ポリウレタンフィルムの貼付や酸化亜鉛の外用剤などを用いて処置していきます。慢性期の浅くて壊死組織や感染のない赤色の褥瘡に対しては、ハイドロコロイドドレッシングでの被覆やアズレン、塩化リゾチーム、プロスタグランディンE1の塗布を行います。

深い褥瘡で肉芽・上皮形成期の状態であれば、創表面を乾燥させず、浸潤状態を維持することがポイントです。浸出液の量を考慮して、ドレッシング剤を選ぶことが大切です。表皮、真皮が完全に壊死し、黒色化してしまった褥瘡では、デブリートマンを行う必要があります。

在宅生活では、高価なドレッシング剤を長期にわたって使用することが難しいこともあります。その場合は、ラップ療法などローコストな方法を選ぶ場合もあります。いずれの場合でも、皮膚状態の継続した観察を行い、必要な処置を行っていくことが大切なのです。

おわりに

017_5_pixta_12991244_m

在宅生活をしている高齢者は、皮膚トラブルを抱えていることは少なくありません。皮膚トラブルが褥瘡へとつながっていくことも多いのです。

全身状態を観察しながら、皮膚トラブルを防止していくことが褥瘡を形成しないための第一歩となります。

褥瘡の治療方法も日々進化しており、以前ならデブリートマンしないと治らないものもドレッシング剤での浸潤治療などで治癒することも多くなっていますし、栄養状態の改善にもさまざまな栄養剤を選ぶこともできます。

しかし、いくら治療法がよくなったとは言え、褥瘡は早期発見することで、悪化を防ぐことが大切なのです。在宅生活の中で皮膚状態をよくするために、どの方法がベストなのか、不十分な点は何なのかを考えて援助していくことが、訪問看護師の役割でもあるのです。

【退院調整をもっと効率的に!!ITツールの開発にあたってご意見募集中☆】

〜以下にご協力頂ける方にはクオカード3000円分を贈呈いたします〜

弊社では、退院調整において病院の地域連携室の担当者が、
受け入れ可能な施設や訪問看護ステーションを見つけるために多大な時間と労力をかけていることに課題を感じ、
それを解決するために誰でも簡単に使えるWEBサービス「ケアブック地域連携」を開発しております。

在宅療養・施設・転院などの退院調整を支援し、
リリース初期では在宅療養の中でも訪問看護ステーションの調整に特化したサービスを想定中です。

そこで退院調整に関わる看護師やソーシャルワーカーなど地域連携室にいらっしゃる方のなかで、
一度弊社の開発製品についてご説明していただき、ご意見をいただける方を募集中しております!!

場所については、ご都合のよい最寄り駅等を
ご指定いただきましたら、その周辺のカフェ等でセッティングいたします。
お時間は30分〜60分程度を予定しております。

◆ご協力いただける方には3000円分のクオカードプレゼント
◆場所の都合上、東京、神奈川、千葉、埼玉在住の方限定とさせていただきます

ご協力いただける方は以下のフォームに必要事項をご入力の上、ご送信ください。