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病院と在宅医療の現場でのリハビリとは大きくかけ離れた環境で、在宅医療はその患者さんの生活の場面でのリハビリです。

工夫次第で、また繰り返し行うことで、患者さんが持つ能力以上のことができたり、できなかったことが可能になったりとまさにミラクルの連続といっても過言ではありません。

また安心できる環境が患者さんに与える影響はとても大きなものです。実際の体験談を含めてご紹介しましょう。

在宅医療におけるリハビリとは

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まずは、在宅医療に適応となる患者さんはどんな方がいらっしゃると思いますか?

病気を発症し、急性期・回復期を病院で過ごし、自宅に帰るまたは終末期を住み慣れた場所でという患者さんもいらっしゃいます。落ち着いたから、自宅に帰るという方が多いのも事実ですが、最近では保険の関係で転院先が見つからない、また一定期間を過ぎたからという方も中にはいらっしゃるかもしれません。

リハビリを行う理学療法士や作業療法士にとって自分が建てたリハビリのプランで患者さんが歩けるようになる、立ち上がることができるなどの変化が見られるのはかけがえのない喜びです。

安心できる環境のためか、在宅医療の患者さんはリハビリすることで、驚くほどの改善を見せてくれることもあります。

脳梗塞を経験した70代女性のエピソード

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ここで実際にあった例をご紹介していきましょう。70代の女性、軽度の認知症もあり、脳梗塞後3ヶ月間の入院生活を経て自宅へ退院ました。自宅アパートでご主人と2人暮らしで、ベットから起き上がり、座ることも困難で、ポータブルトイレにも移れませんでした。

しかし、週1度のリハビリ、また繰り返し動作を行うことで、3ヶ月目にはベットの上に座ることもできなかった方が座れるようになり、ポータブルトイレへの移乗も旦那さんの少しの介助でできるようになりました。

この方の場合には認知症という精神的な要素も、自宅での生活で少し落ち着き、またご主人のトイレだけはベットの上でなくトイレでさせてあげたいという強い思いもありました。

ご主人に動作介助の指導を行い、毎日繰り返し行うことで大きな改善が見られました。訪問看護で行う入浴も介助の量が大きく減り、家族も看護者にとっても嬉しい喜びの変化が見ることができました。

患者の変化は家族に大きな変化をもたらす

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患者さんの変化は家族に大きな変化をもたらします。例えば、患者さんが今までできなかったことができるようになったことで家族や看護者の介護も楽になり、笑顔が増えたり、明るい表情を見ることができます。

介護は家族にとっても多かれ少なかれ負担になることもあり、良い方向に変化するのを目の当たりにすることは医療者にとっても嬉しいことですね。

しかし、時には季節の変化や様々な要因によって患者さんの状態が悪化することもあります。入院などは患者さんやご家族の負担がさらに増え、入院することで筋力が落ちたり、また動作ができなくなったりということもあります。

訪問看護師だけでなく訪問リハビリのスタッフも普段との違いに気づくことができますし、それによって患者さんの体調の悪化を未然に防ぐこともできます。普段と何か違うという時にはスタッフ間での報告などが重要であり、普段からこまめに情報を共有しておくことが大切ですね。

訪問リハビリで問題となること

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訪問看護や訪問リハビリの現場で、大きな問題となるのは介護度やケアプランの契約期間などハード面のこともあります。

介護保険を申請し、認定調査や主治医の意見書などを評価して介護度は決定されますが、能力より高い介護度が出てしまったり、介護保険のケアプランの見直しなどで継続して行えないということもあるようです。

あともう少しで、立ち上がれる、歩けるといった機会を無駄にしてしまうのは本当に悔しいことです。

また家族の介護負担が大きくなり、自宅での生活ができなくなるという方も中にはいらっしゃいます。家族にとって、負担が大きくなると悩みを抱えるものです。

ご本人を取り巻く様々な事柄について、ケアマネージャーや訪問看護師などと情報交換することが大切であると言えますね。

いかがだったでしょうか

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いかがでしたでしょうか?訪問リハビリのスタッフは主治医、訪問看護師、ケアワーカー、そしてご家族などと様々な情報を交換し、共有することができます。

嬉しい変化を見ることは、患者さんだけではなく治療者のモチベーションにもなることもあります。また時には良い方向ではない変化もあります。その際には在宅医療のスタッフとともに話し合うことにより、事前に防ぐことができたりと重要な役割の一つでもあるのです。

このように様々な職種とまたご家族、患者さんご本人と色々な変化を共有し合う喜びは、在宅医療に携わるスタッフにとって、何ものにも代えがたい経験の一つと言えますね。在宅医療に魅力の一つではないでしょうか。